年の瀬に「2年」を振り返る

こんにちは、高橋でした。長文ポエムを書こうと思う。

ジャネーの法則というものがある。歳を取るにつれ主観的に記憶される年月が長くなるという心理学的な主張だが、要するに「歳を取ると時間が早く流れるように感じる」というもの。

ふとした瞬間立ち止まって、そんなことを感じた。

子供の頃は一日一日がとても長く感じられ、どれも印象的で、悲喜交交あり、一喜一憂し、けれども、どれもがいちいち輝いていたものだ。

社会人になりもう随分と長いが、そんな輝く体験というものは最近しなくなった。あまりにも多くの経験を積み重ねすぎて、一つの事象に感動することがなくなってきたのだ。そして一日は悪い意味であっというまに過ぎ去り、気づけば年の瀬になり「ああ、今年も無為に過ごしたな」とぼおっと思うのである。

今年も例年にもれずそんな感じで過ごしつつあったが、WordPressコミュニティとの出会いですこしだけ変わりつつある気がしている。

事の発端は昨年の1月まで遡る。自分にとっては2019年は単体で語られるものではなく、2018年とパッケージになっていると考えている。なので記事のタイトルも「2年」の振り返りにした。

閉塞感漂う2018年の始まり

一昨年までの私は、詳しくは書かないがウェブにはまるで関係のない仕事をしていた。そこでは目立った成果を挙げることができず閉塞感を感じており、ほぼ唯一と言ってよかった製品開発の目処も様々な理由で潰えようとしていた。
正直働くというモチベーション自体失われつつあり、この先の身の振り方も考えなきゃな、と思っていた。

そんなタイミングで上長から、「自社でマーケティングの部署を作ろうと思う。今からならデジタルが主体だろうし、デジタルマーケティングを中心に推進していきたい。君はそのあたりが合ってそうだし、チームの立ち上げメンバーになってもらいたい」と声がかかった。
これはまたとないチャンスが巡ってきたと思った。何をもって自分が「合ってそう」と判断されたのかわからないし、もしかしたら戦力外通告のつもりだったのかもしれない。ただ、とにかく新しいことに身を投じるチャンスだったのは間違いない。

そこからは激動の1年だった。

まずは「マーケティング」とは何かを勉強した。本も読んだし色々なセッションに出かけていって、庭山さんなど著名人の話も聞いたり人脈を広げたりした。社内に導入されていたMA(マーケティングオートメーション)の活用方法も考えて、実践した。色々な人を巻き込んで、今後のマーケティングのあり方も議論した。
また、デジタルマーケティングの重要なタッチポイントであるウェブについても勉強し、3月には独学でウェブ解析士を取得した。この時は会社の誰にも相談せず毎日居残りで勉強し、テキストや試験もすべて自費で賄った。

とにかく目立て、話せ、トライせよ

当時の上長は、新しいことにトライするのにはとにかく寛容だった。また、その成果を社内で周知することも熱心に勧めてくれた。
デジタルマーケティングを社内で推進するためには色々な部署の協力が欠かせない。だから、その中心になっているチームの成功体験(実際には成功ばかりではなかったが)をどんどん周知し、「お、面白そうなことやっているな、こいつら」と思わせて、協力者を増やしていく作戦に出た。

前述のマーケティングオートメーションを活用して何が変わるのか、というお題で全国の営業拠点で勉強会もやってみた。私の所属する会社は歴史が長いせいか、対人関係を重んじる「古き良き」営業スタイルが主であり、裏から営業を支えるインサイドセールス的なアプローチはまだ発展途上であったし、営業以外の第三者がナーチャリングする文化など存在しなかった。

そんな状況で営業拠点のメンバーと話しながら、従前からの顧客アプローチのやり方の良いところ、変えた方がいいところを数多く学べたし、メンバー自身も多くの気付きがあったと聞いた。

WordPressとの出会い

仕事での体験はまだまだ色々あるのだが、少し話題を変えてウェブの話をしよう。

2018年の2月に、新しくリリースする製品のウェブサイトを新たに作ることになった。サイトのプラットフォームをどうするか?みたいなことを考える必要があるかな、と思っていたところ、会社の共通CMS基盤としてWordPressとかいうものが乗った某社のクラウド基盤が選定され、新しくリリースするウェブサイトはその上に乗せろという指示が下りてきた。
この時はWordPress?何それ?という感じだったし、CMSといえば10年くらい前にMovable Typeをちょっとだけいじってブログ(当時は「ウェブログ」と言っていた気がする)を作りかけて放り出した記憶しかない。

そんな程度の知識レベルだったし、とりあえず何をしたらいいかよくわからないのでウェブ制作会社に相談してみた。製品ウェブサイトのワイヤフレームとかいうものを書いて寄越せと言われたのでGoogleスライドで書き、WordPressのログインアカウントと共に渡したらそれなりにかっこいいサイトを作ってくれた。それが昨年の7月。製品はわりとニッチな業界向けのものだが、コンテンツマーケティングやMA(マーケティングオートメーション)との連携、SEOも見よう見まねでトライし、今では2,000PV/日くらいのサイトに成長している。

このサイトオープンに合わせてコラムコンテンツを20本ほど外注したのだが、それの流し込みで初めてまともにWordPressに向き合うことになった。当時のWordPressはバージョン4.9。まだブロックエディタというものは知らなかったが、HTMLの基本は何となく知っていたので、見出し(Hタグ)やALTタグを書きながらどうにかコラムの公開まで出来た。タイトルやDescriptionもじっくり考えて、製品責任者に提案して試行錯誤してみた。

当時はウェブ解析士の資格をとって間もない頃であり、業務の合間を縫ってGoogleアナリティクスを弄ってみたり、サーチコンソールを設定してみたりもした。その後しばらくは流入推移を眺めるのが毎朝の日課になった。その操作がちょっと手間だな、と感じて色々調べて知ったGoogleデータポータルの使い方を覚えて、一目でサイトの流入傾向がわかるダッシュボードを作って社内に公開したりもした。
そんな感じでウェブ解析と向き合いながら、製品責任者にウェブサイト解析や改善施策の提案を自主的に行い、サイト解析の実践知識も身につけていった。

外注先が変わると値段が5倍で汎用性皆無という謎

10月に別のウェブサイトを作ることになった。この時は製品責任者のとある強い意向でそれまでとは別の制作会社に外注することになったのだが、そこでの学びは色々とあった。どちらかというと良くないことの学びである。

出来上がってきたものは確かにデザイン的には素晴らしいものだった。完成品しか見ることのない大多数の人から見ると、いいサイトだねと評価してもらえたのだが、正直今現在の知識を持って発注していればもっと違う作りに出来たのではないかと思う。

WordPressの持つ汎用性が全く活かされていないサイトだった。

最初の納品時、記事をどうやって追加したらよいか聞いた。

制作会社「PHPファイルを追加して、front-page.phpを書き換えてください」
私「それ、うちの製品担当者がやるんですか?」
制「そうです。私たちに外注いただいてもいいですが、費用はいただきます」
私「いやいや、それWordPressの意味が全くないじゃないですか」
制「だって、要件になかったじゃないですか」
私「」

酷い話だ。私たちのWordPressの知識がないのを知ってか知らずしてか、私たち自身が記事を更新できないサイトを納品してきたのだ。結局この制作会社とはちょっと揉めつつも、追加費用を払うのでWordPressで記事を更新できるようにしてもらうことで決着した。最悪の事態を想定して、自分でPHPを覚える覚悟もしており少しづつ勉強はしていたが、とりあえず何とかなった。

とはいえ、普通にWordPressの機能を使うのに、追加で費用を払う羽目になるとは思わなかった。制作費用は最終的に数百万円になった。「固定ページ3ページ+投稿サンプルを3ページ」だけであり、別に何かと連携しているわけでもなく、EC機能など特別なことは何一つしていないのに。

そんな感じで高い買い物になったが、WordPressのメリットとは何かをいろいろ学ぶことはできた。

WordCamp Hanedaとの出会い

年を超えて2019年。仕事でのウェブサイト管理は細々とやっていたのだが、何かの拍子に偶然WordCamp Hanedaというものがあると知ってエントリーしてみた。これが初めてのWordPressコミュニティ参加になった。

この時はWord「Camp」というものが何かすら良くわかっていなくて、とりあえずWordPressに詳しい人たちがなんか色々喋るのを聴けるし、懇親会もあるし、何よりタダで参加できる、というひどく不純な動機だったりするのだが、とにかくいろんな学びや出会いがあった。

ここでの体験が、WordPressコミュニティに関わっていくきっかけになったのは間違いない。

WordCamp Tokyoのボランティアスタッフに

それから約2ヶ月。
WordCamp Hanedaはわりとこじんまりとしていたが、新宿でやる大規模なCampがあることを知ってサイトを見てみたらボランティアスタッフ募集の案内が出ていた。

正直、WordPressの知識も大して持っていない自分なんかがこんな大規模イベントのスタッフに参加してもいいのだろうか?と思いつつも、なんか面白そうだという単純な理由だけでエントリー決定。
参加費もアフターパーティもタダになるし、という不純な動機もありつつ。

とはいえ、ここでの人との出会いが大きなターニングポイントになった気がする。

ボランティアスタッフ向けの事前ミーティングに何回か参加したのだが、そこで一番感じたのは「実行委員の熱い思い」だった。
事前ミーティングで毎回流される”WordCamp Tokyo 2018アフタームービー”も胸に迫るものがあったし、実行委員長のmimiさんたちが語る熱い思いも感じることができた。だから、一人のド素人だってこの祭典に参加して、一緒に何かを作り上げることができるんじゃないかな、という思いを持つことができた。

実際のイベントもそんな感じだった。

とにかく皆でイベントを目一杯楽しもうぜ!という思いが伝わってくるし、それが周りにも自然と広がっていく。コアスタッフの方の苦労は大変なものだっただろうけど、とにかく楽しませてもらった。

イベントのテーマ「つなげる。」は色々な意図で考えられたものだったと思うが、WordPressをきっかけにして、いろんな人の熱い思いや人脈がつながる素晴らしいものであったと感じた。

WordPressコミュニティへの参加

それから色々なWordPressコミュニティに参加するようになった。
何のために参加しているのか?と問われると実はよくわかっていないこともあるのだが、とにかく言えることは「この界隈の人たちと会って時間を共有すること」が楽しいし、それを体験したくて参加しているといっても過言ではない。

もくもく会もそうだし、WordPress MeetUpも色々なところに出かけている。オンラインのMeetUpとして、WP ZoomUPにも参加している。ここ何ヶ月かで参加したのはこんな感じ。

  • もくもく会羽田
  • もくもく会八王子
  • もくもく会千葉
  • もくもく会日本橋
  • Tokyo WordPress Meetup
  • 二子玉川 WordPress Meetup
  • WP ZoomUP

どのイベントも賑やかで、個性があって、学びも出会いもたくさんある。

WordPressに触れる人は、どんな立場であれぜひこんなイベントに積極的に参加してみるといいと思う。上級者が交わすディープな話にハマっていくことも多々あるものの、超初心者だって暖かく迎えてくれる。

12月には大阪まで足を運んで、WordCamp Osakaにも参加した。
WordPressのことを知るだけじゃなくて、つながっている人たちに会いたくて行ったようなイベント。自費で大阪まで出かけたのは初めて。
今までのイベントでちょっとだけ顔を合わせた人との改めての出会いや、WP ZoomUPで何度も会っているのにリアルで会うのは初めてという不思議な出会いの場だった。本当にこの界隈の人たちは面白い。

WordCampを皮切りに、随分とたくさんのイベントに参加してきた。
たくさんの人との出会いや熱い思いを共有できる場に身を置けるというのはとても幸せなことだと思う。

多分来年もこんな感じになるのかな。

来年の抱負?わかりません。(笑)
年明けになんか考えて、適当に書きます。

そんな感じで、また。